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渋谷で働く人事のブログ

渋谷区の一部上場企業で、新卒採用を担当しています。年間1,000名以上の就活生と会う中で感じることや、日々の考えをシェアします。

「話しかけない店員」と採用スタンスの話

こんにちは、渋谷で働く人事のブログです。

先日、こんな記事を読みました。

「話しかけない店員」が増えているそうだ。それでいいと思う。


示唆に富んだコラムですが、この記事については特に新卒採用にも通じるところが多いと感じます。

(以下、引用はすべて上記コラムより)


接客が変わりつつある

昔はアパレル店に入ると面倒くさいほどに店員に声をかけられていたが、最近はその営業スタイルに変化が出ている。要は「ムダに話しかけてこない」のだ。これはハッキリ言って…

かなり賛成だ。

そもそも、洋服店に入った段階で、客は3層に分かれる。
1. 何が何でも洋服を買おうと思っている層。これは…ほっといても服を買う。
2. そして、迷っている層。
3. 最後にただのウィンドウショッピング。

恐らくだが、昔のアパレルではこの「2」を何が何でも獲得せよ!という指令が飛んでいたのだろうと思う。なので、のんびり一人で見たいだけの方々にも、ベッタリと横に張り付いて色々と話しかけていたのだろうと思う。

確かに、思い当たるフシが多々あります。話しかけられたくないときはイヤホンをして聞こえないフリとかしてました。

しかしここ1年くらいのショッピング体験を思い出すと、店員から能動的に声をかけられた記憶がほとんどありません。

これは店としての方針が変わったと考えるべきでしょうが、ではなぜ変わったのでしょうか?

変化の理由

単純にふらっと入っただけの気軽な感じのお店の場合、ほとんどの客は「出来ればほっといてもらいたい」のが心情。言うまでもないことだ。実はこのゾーン3が客層では圧倒的に多いはずだ。

分からないことや知りたいことがあるなら、そもそも「自分から聞く」。

それをしていない段階で、普通のゾーン3に入る客は「ほっといて欲しい」のであるが、そこに営業全開の店員がべた付きしてくる。

出るわな。店を。だって、ほっといてほしいので。

そして、そのゾーン3の客はもう2度とそのお店には立ち入らなくなるだろう。面倒くさいので。ネットなどで見てゾーン1にならない限り。

かつて(10年前くらいまで?)は、洋服を買おうと思えばショップに行くしかありませんでした。

つまり、お店側としては待っていても見込み客が飛び込んでくる状態。

あとは「いかに成約率を上げるか」だけ考えればよく、そのためには「積極的な接客スタイル」が有効だったということでしょう。

しかしネット通販がこれだけ普及すると、接客をうっとうしく感じる層はほぼ店にこなくなる。

試着だけして、同じものならネットで買う。持って帰る必要もないし。送料無料だし。となりますよね。


ショップが「モノを売る」だけの場ではなく「ショッピングという『体験』を売る」場へとシフトしたがゆえに、押し付けは機能しなくなったということ。

つまり「2」を取りこぼすリスクよりも、圧倒的多数である「3」の層への印象を重視して、方針を転換した。

これって合同説明会やセミナーなどにおけるアピールのスタンスにもつながると思いませんか?

採用パーソンとして

ゾーン2のお客は「商品が本当に魅力的であれば」ほっといても買ってくれるのだ。
問題なのは「大して魅力的でない商品」を買わせようとしてしまっている点なことに気付く必要がある。

実はこれはテレビでも同じことが言える。
つまらないテレビだと、ほっといても見てくれない。
でも短期的な視聴率を稼ごうとする。
こういう時に…

バカみたいに煽り、
バカみたいに引っ張り、
バカみたいなテンションでナレーションを入れるから

次にもう見てくれなくなるのだ。黙って読めるネットに流れる。これに気付ていないテレビマンが少なくない。

本来、テレビや情報番組は粛々としていればいい。
そうすれば「本当に見たいニュースがある時」にチャンネルを合わせてくれる。
そこで真面目にやっていれば結局「信頼」が出来る。
無理な煽り企画とかをするので、失敗してくる。

長谷川さんは元・テレビマンですのでテレビ番組と重ねていますが、我々採用パーソンにとっても他人事ではありません。

かつては、ある会社への入社を志す学生は合同説明会に行き、単独セミナーに参加し、適性検査を通過して面接へ…という選考ルートしかありませんでした。

しかしいまや、インターンシップもあればリファラル採用もあり、入社までの道は決して一本ではなくなっている。

だからこそ、自社のよさを声高にアピールするだけの「押し付けの説明」は、もはや通用しないと考えた方がよいでしょう。

CSRCSVが重視される昨今の採用トレンドとも大いに重なるものがありますね。

おわりに

長谷川さんは、上記コラムを「結局、地道に真面目にやるしかないのだろうな」と結んでいます。

目新しい選考や、派手な選考スタイルは目立つのでもてはやされることも多いですが、結局は相手を正しく理解しようと努め、自社のことを正しく理解してもらおうと努めること。

それがお互いのメリットが最大化されるベストなやり方だと思うのですが、いかがでしょうか?

ESでの足切りを防ぐ! 意識すべき4つのポイント

こんにちは、渋谷で働く人事のブログです。

エントリーシート(ES)や履歴書を提出するとき、内容が最も大切なのはもちろんですが、そもそも「内容すら読む気にならないES」を提出していませんか?

採用選考におけるESや履歴書は、一定の水準以下を落とす足切りの選考だと思ってください。

今回は、ESや履歴書の内容を読む前に採用担当者がチェックしているポイントをお伝えします。


提出日

ESや履歴書を提出する上で、まず大切なのは「提出期限に間に合っているか」です。

当たり前と思われるかも知れませんが、さにあらず。

世の中には「○○日必着」の書類を「○○日に発送」するような方も少なくありません。


仕事をする上で、納期を守ることは基本中の基本です。

提出期限に間に合わない場合、即座に不合格になると思いましょう。

もし特別な事情でどうしても間に合わない場合は、必ず期限到来前にメールや電話で相談をしてください。

期限後の相談は、言い訳にしかなりませんよ。

用紙の状態

次に見ているのは「用紙がキレイか、使いまわしでないか」です。

用紙の状態からも、就活生がどれだけ自社に興味・熱意を持っているかが透けて見えます。

ノリがつけ足りなかったのか写真がはがれ落ちていたり、修正液が大量に使われていたりすることもあります。

シワクチャだったこともあれば、コーヒーのシミがついていたこともありました。


どんなに内容が素晴らしくても、シワクチャのESを読む気にはなれません。

逆に郵送の場合はクリアファイルにはさむなど、ひと手間かけてあると心象はアップします。

学校独自の書式がある場合は、市販のものではなくそちらを使いましょう。

文字の量

続いて「文字の量は適切か」がチェックされます。

手書きの場合、最低でもスペースの8割~9割は埋めるように心がけてください。

スカスカのESは、熱意を疑われます。


採用担当者は、文字量からも自社に対する興味の度合いを感じています。

規定の文字数をオーバーするのは論外ですが、少ないのもいけません。

規定の90%程度を目安としてください。

字の丁寧さ

そして、「字が丁寧か」も見ています。

字の丁寧さには性格も影響しますが、やはりその会社に対する本気度が現れるからです。


本気で受けている方、相手に敬意が払える方は、丁寧な字を書きます。

綺麗な文字である必要はありません。

字を丁寧に書いているかどうかは、伝わります。

丁寧に書いていないものは、どれだけ内容がよくても、印象は悪くなります。

ESがなかなか通過しないという方は、丁寧に書いているか見直してみてはいかがでしょうか。

おわりに

企業からすれば、手書きのESや履歴書は「就活生の本気度を把握するための情報源」でもあります。

内容を一朝一夕で上達させるのは困難ですが、上記を最低限クリアしておけば、面接での挽回チャンスにつながります。

まずはこれらのポイントを意識しながら、頑張ってくださいね。

企業研究の四要素 ③健全性

こんにちは、渋谷で働く人事のブログです。

企業研究で必ずチェックしなくてはならないポイントは、大きく分けて4種類あります

そこで今日は、前々回前回に続き3つ目の要素である企業の「健全性」について考えてみましょう。


なぜ健全性が求められるか

これまでお伝えしてきたとおり、企業の目的は世の中への貢献であり、その結果が利益です。

利益を上げられない赤字企業が淘汰されるのは自明ですが、じつは黒字でも事業継続が困難になるケース(俗にいう「黒字倒産」)もあるため、売上・利益だけに注目するのは危険。

事業継続には、借金の多寡も含めた「財務の健全性」が求められるのです。

企業が倒産するのは赤字だからではありません。何年も赤字を出し続けていても、生き残っている企業はいくらでもあります。

しかし、いくら黒字の企業でも資金繰りが悪ければ倒産してしまいます。つまり、利益を出した金額ではなく「現時点で手元にお金がどれだけ残っているか」が倒産するかどうかの分かれ目となります。

なぜ黒字倒産が起こるのかより


また、利益や顧客からの評価ばかりを優先して、社員満足度を後回しにするのも本末転倒。

仕事は充実した人生を送るための手段であって、人生の目的ではないはず。

だからこそ、福利厚生や休暇・休日、またCSRへの取り組みといった「体質の健全性」も、充分に検討をする必要があります。

ジツは企業研究に最適!CSRレポートの正しい使い方 - 渋谷で働く人事のブログ

重点チェック項目

手始めに、下記の3つを色々な会社で比較してみてはいかがでしょうか。


当座比率

せっかく入社した会社がすぐに倒産してしまったら、たまりません。

財務三表といわれるBS(貸借対照表)/PL(損益計算書)/CF(キャッシュフロー計算書)を読み解くことで「短期的な倒産リスク」を推測できます。

このでは、財務の堅実さをはかる代表的な指標である「当座比率」について、簡単にご紹介します。


賃借対照表には当座資産(※1)と流動負債(※2)という項目があり、この「流動負債に対する当座資産の比率」を「当座比率」と言います。

※1 当座資産…1年以内に現金化が可能な資産を流動資産といい、その中でも特に換金性の高い現金・預金、受取手形売掛金、有価証券など

※2 流動負債…1年以内に支払期限の到来する返済義務。銀行からの借入金短期借入金など

※3 当座比率(%)…当座資産 ÷ 流動負債 × 100


一般的に、流動負債(近々返済義務のある借金)よりも現金(あるいはそれに近い資産)を多く持っていれば倒産の危険性は低いといえますので、当座比率が高いほど財務的に健全ということになりますね。

逆に流動負債が当座資産を上回っている場合や、近い数値になっている場合は、借金が返せず倒産してしまう危険性が高いことを意味します。


ちなみに当座比率の許容範囲は業界によってもやや異なるので、同一業界の中で比較をすると分かりやすいです。

企業研究にIR情報が必須なワケ - 渋谷で働く人事のブログ


②3年後離職率

3年後離職率とは、新入社員のうち入社3年以内に離職した人の割合を示したものです。

主要企業の3年後離職率は『就職四季報』に掲載されていますが、これは組織運営を推察するうえで大切な指標になります。

参考までに、全体の平均は30%程度ですが、0%や10%未満の企業もある一方で、40%を超える割合を開示している企業もあります。

なお、3年後離職率が「NA」(No Answer;回答拒否)の企業も多く存在をしていますが、この場合は「なぜ非開示なのか」を考えましょう。

情報開示に積極的でないか、高すぎる数値のため出すことを控えているのか…いずれにせよ、要注意です。

就職四季報を活用する!注目すべき3つのポイント - 渋谷で働く人事のブログ


また、あわせてチェックしていただきたいのがオフィスの雰囲気。

将来性の乏しい会社、従業員を大切にしていない会社のオフィスは、どこか負のオーラが漂っています。

反対に、成長している企業、1人ひとりがやりがいを感じながら働いている組織では、オフィスの雰囲気も明るく感じられるもの。

面接やOB訪問などで会社を訪れるときは、社員が活き活きと働いているか、雰囲気に不自然な点はないか、チェックしてみてくださいね。


育児休業期間

出産と同時に女性が退職し専業主婦となるのも今は昔。

現代では、育児休業を取得し子が一定の年齢になったら職場復帰がスタンダードですが、そこで気になるのが育児休業の期間。

ここが手厚い企業は女性の育成に積極的であり、長く働きやすい環境が整っていると推測できます。


国の定める最低期間は1年間ですが、中には育休を2年・3年取得できる企業もあります。

働きながら子育てをしたいワーママ・イクメンにとって、企業のバックアップが手厚いことは大きな魅力。

特に都市部では保育園を見つけるのもひと苦労ですので、余裕を持って育児に向き合えるというのはありがたいですよね。

また育休取得経験者と話をする機会があれば、復帰はスムーズか、まわりの雰囲気など、数字に表れない部分も聞いてみてください。

おわりに

これらの情報が「企業の全て」をあらわすわけではありませんが、判断する上で非常に重要な情報です。

また、こういった深い情報を持っていることは選考においても必ず有利に働きますし、企業への興味も示せます。

ぜひ取り組んでみてくださいね!

【学食グルメ】北海道大学・牛とろ丼

こんにちは、渋谷で働く人事のブログです。

仕事柄、各地の大学にセミナーなどでお邪魔することがあります。

そんなときの密かな楽しみが、学食で名物を食べること。

これまでに食べた、値段・味・ボリュームを兼ね備えた学食グルメをご紹介しましょう。


前回に引き続き第2回は、北国の雄・北海道大学の牛とろ丼です。


北海道大学の学食

東京ドーム38個分とも言われる日本一広大なキャンパス面積を誇る北海道大学には、5つの学食があります。

今回お邪魔したクラーク会館食堂は、その中でも札幌駅の最も近く。

学生や職員以外の方も多く、観光で訪れるには最も敷居が低いと言えるでしょう。

牛とろ丼とは

北大名物・牛とろ丼はこちら。

生ハムと同じ「非加熱食肉製品」を利用した「牛とろフレーク」に、刻みノリと刻みネギがたっぷりとまぶされています。

ユッケが好物の方にはたまらないのではないでしょうか!

こちらの牛とろ丼に使われているフレークは、十勝平野で伸び伸び育ったボーンフリーファームを使ったこだわりの一品とのことです。

実食の感想

ポイントは、そのまま食べずに温かいゴハンと混ぜること。

こうすることで半冷凍の牛とろフレークが白米の熱によって絶妙に溶け、文字通りトロトロの食感に。

甘いタレが渾然一体となり、一口ごとに幸福感を味わえますよ!

おわりに

ちなみに同じ食堂に「ピリカラーメン」なるものがあり、こちらも気になりました。

ピリカラーメンとは、ネギ、モヤシ、ニラ、刻みチャーシューにピリ辛ソースがかかったラーメン。

アイヌ語の「ピリカ」(美しい、可愛い、などの意味)と「ピリ辛」をかけたネーミングもいいですね。

次回はこちらをいただいてみたいと思います!

企業研究の四要素 ②収益性

こんにちは、渋谷で働く人事のブログです。

企業研究で必ずチェックしなくてはならないポイントは、大きく分けて4種類あります。

そこで今日は、前回に続き2つ目の要素である企業の「収益性」について考えてみましょう。


なぜ収益性が求められるか

先日お伝えしたとおり、企業の存在意義は収益ではなく世の中への貢献です。

しかし、そうは言っても利益なくして企業は存続できません。

存続できなくなってしまえば貢献を続けることもできないため、利益が至上目標ではないにせよ、ここから目をそらすことは不可能です。


また、社員の立場からしても自分の所属する組織の収益状況は重要です。

収益のあがっている企業、キャッシュリッチな企業であればやりたいことができる可能性は高く、逆に青息吐息であればチャレンジどころではありません。

新たな設備投資や、社員の教育にまわすお金もないような状況では、面白い仕事に出会えるチャンスも少なく、成長も見込めませんよね。

採用活動においては、兎角「やりがい」や「ビジョン」といった無形の要素に惹きつけられがちですが、上記のような理由から、必ず定量的な企業評価をする必要があります。

初心者が読むべき資料

企業の収益性を読み取るために最も有効なのは、1にも2にもIRレポートです。

上場企業であれば必ず発行している資料であり、書式・項目も統一されているため業界や規模が異なる会社どうしでも横並びの比較が可能になっています。


有価証券報告書」「決算短針」「株主通信」など複数の種類があり、主にはBS/PL/CFといった収益・財務状況のサマリーが掲載されています。

また、売上・利益だけではなく中長期の経営計画であったり、現在および近い将来における課題と認識していることなど、内容は多岐に渡ります。


IR情報の中でも就活にとって有用なかつ客観的な情報という意味では有価証券報告書がオススメです。

上場企業が決算後3ヶ月以内に発表する投資家向けの報告書で、損益の情報や財務の状況、事業の状況、企業が想定しているリスクなどが詳細にまとめられています。

第3者による監査が行われており、様式も統一されているため、比較しやすいという利点があります。

まずは気になる企業からでもよいので、ぜひとも有価証券報告書を覗いてみてはいかがでしょうか。

最初は取っつきづらいかもしれませんが、一段階深い企業分析ができること、請け合いですよ。

shibuya-jinji.hatenablog.com

まずはここを見てみよう

たくさん項目があるため、全て網羅しようとするとドツボにはまります。

慣れない方は、手始めに下記の2点に注目してみましょう。


①営業利益率

売上の大きさは企業規模やビジネスの内容によりますので、一概に売上が大きければ優良企業であるとは言い切れません(その可能性は高いですが)。

年商100億だけど利益は1億の企業と、年商は50億だけど利益が5億の企業では、どちらが効率的な経営をしているかは明らかですよね。

こうした分析に使うのが「利益率」という考え方です。

損益計算書(PL)には「利益」を示す項目だけでも「営業利益」「経常利益」など数種類あるのですが、「営業利益」は売上高からコスト(人件費や販売にかかる費用など)を引いた、本業での稼ぎのこと。

この数字が高ければ高いほど、その企業は本来のビジネスにおける稼ぐ力が高い、といえます。


②セグメント比率

その会社の売上や利益の内訳が書かれている箇所が、セグメント分析です。

セグメント分析からは、全体の売上に対する事業ごとの割合や、成長率を知ることができます。

その企業において、どの事業が最も売上に貢献しているのか、どの事業が最も成長しているのかは、きちんと抑えておきましょう。


もちろん、企業や状況によって「現時点で売上の大きな事業」と「今後の成長が見込める事業」のどちらを優先するかは異なります。

そこで、情報を収集するだけで満足せず、なぜ売上が大きいのか、成長しているのかを自分なりに整理しておいてください。

その会社のスタンスや強み、ひいては志望企業と他の企業との違いへの理解につながるはずです。

おわりに

もちろん、これらの情報は「企業の全て」ではありませんので、あくまで参考程度に留めておくべきですが、企業を判断する上で非常に重要な情報です。

また、こういった深い情報を持っていることは面接に際しても必ず有利に働きますし、企業への興味も示せます。

これまで収益性なんて気にしていなかったという方は、ぜひこれを機に新たな視点から企業を分析してみてください!

企業研究の四要素 ①貢献性

こんにちは、渋谷で働く人事のブログです。

先日お伝えしたとおり、企業研究で必ずチェックしていただきたいポイントは、大きく分けて4種類あります。

今日はそのうちの1つである、企業の「貢献性」について考えてみましょう。


企業の存在意義は何か

「企業の目的は何か」と問われて、あなたは何と答えるでしょうか。

利益追求だけが目的ではないと思っていても、じゃあ何を目指すべきなのか、即答できる方は少ないかもしれませんね。


経営学の父」と呼ばれるピーター・ドラッカーは、下記のように述べています。

事業体とは何かを問われると、たいていの企業人は利益を得るための組織と答える。たいていの経済学者も同じように答える。

この答えは間違いなだけではない。的はずれである。

(P・F・ドラッカー著『現代の経営』より)


誤解があるといけないので補足をしますが、ドラッカーは「利益は不要だ」と謳っているわけではありません。

当然、企業が存続していくためには利益を出し続ける必要があります。

しかし、それはあくまで手段であり、利益が目的になってしまってはいけないということです。


では本題にもどって、企業の目的とは何なのか?

それは「誰かの(社会の)役に立つこと」に他なりません。

企業は利益のために存続しているのではなく、社会的な役割を果たすために存在をしているからです。

ぜひとも、身近なビジネスパーソンに聞いてみてください。

「あなたは利益のために働いているのですか?それともお客さんや社会のため、あるいは自分自身のために働いているのですか?」と。

ほとんどの方は後者と答えることでしょう。これは一従業員のみならず、経営者クラスでも同じです。

もちろん、利益が重要でないということではない。利益は、企業や事業の目的ではなく、条件なのである。

また利益は、事業における意思決定の理由や原因や根拠ではなく、妥当性の尺度なのである。

(P・F・ドラッカー著『現代の経営』より)

貢献性の指標とは

それでは「その企業が社会の役に立っているか」は、どのように推し量ればよいのでしょうか。

貢献性の指標となる観点はいくつかありますが、まずは下記の2つを意識してみてください。

いずれも多くの企業が発行しており、様々な業界・企業で比較ができるというメリットもあります。


① IR資料(有価証券報告書決算短信など)

企業の「本業」である経済活動において、市場からどれだけの評価をされているかが数字で明確に示されています。

売上やシェアは、すなわちどれだけ多くの人の役に立ったかを表したもの。

前段の主張とは逆説的なようですが、企業を選ぶうえで「利益を出し続けているか」という観点は極めて重要です。

なぜならば、社会への貢献性を追及していくと、結果としてそれは社員満足や顧客満足につながり、社会的な評価の表出である「利益」を押し上げることにつながるからです。

また、利益を出せない企業は存続することができず、必然的に(長期間に渡って)社会の役に立つことはできなくなってしまいます。


CSRレポート

以前にもご紹介したとおり、ここ10~20年程度で、企業評価におけるCSRの重要性が増しています。

合同説明会などで各社のブースを覗いてみると、事業活動だけでなくCSR活動に言及している会社を多く見るようになりました。

昨今の就職活動・採用活動を見るに、CSRへの取り組みが、企業選びにおける重要な指標のひとつとなっていることを感じます。

おわりに

利潤(企業の場合)や給与(個人の場合)を追求する姿勢を否定するつもりはありませんが、それだけでは窮屈です。

そもそも「誰かの役に立ちたい」「誰かの喜ぶ顔を見たい」というのは人間の本能に根ざした欲求であり、自身がプライドを持って働いていくためにも欠かせない観点だといえるでしょう。

企業研究で必ず見るべき4つの要素

こんにちは、渋谷で働く人事のブログです。

ひとくちに「企業研究」といっても、見るべきポイントはたくさんあります。

ビジョンや環境、経営者など定性的な要件も惹きつけ要素としては魅力的ですが、企業として存続していくためには定量的な強みも避けては通れないポイントです。

それらもチェックしたうえで、最終的に「理念に共感しました!」「人が魅力だと感じました!」といったところに落ち着くのなら結構ですが、それらをすっ飛ばして無形の要素「だけ」に共感するのは、浅いと言わざるを得ません。


重要なポイントは、4つ。

入社してから後悔することのないよう、1つひとつをキチンと見極めてくださいね。


貢献性

企業として存続していくためには、誰かの「役に立っていること」が必須要件。

誰かのニーズを満たすからこそお金を支払っていただくことができるわけで、それができない企業は自然と淘汰されていきます。

志望動機として「人の役に立つ仕事をしたいと思い…」とおっしゃる方も多いですが、それは謂わば最低限の条件。

その会社が「誰に向けて」「どのような」価値を提供しているのか、まずはここをおさえてください。

企業研究より先に業界研究を行うべき3つの理由 - 渋谷で働く人事のブログ


また、事業としての貢献性が求められた時代はすでに終わりを告げています。

CSR(企業の社会的責任)の観点から、環境や地域社会など、いわば「事業以外にどのような貢献をしているか」も、ぜひチェックをしてみてくださいね。

企業研究にも最適!CSRレポートの読み込み方 - 渋谷で働く人事のブログ

収益性

役に立つ仕事をしていることは最低条件として、それがきちんと収益に結びついているかもポイントです。

ここで気をつけていただきたいのは、「売上」ではなく「利益」をみるべきだということ。

とかく売上の大きさに目が行きがちですが、会社や事業の規模が大きくなれば、売上は拡大して当たり前。

むしろ「利益率」や「社員1人あたりの営業利益」など、どれだけ効率のよい経営をしているかが見るべき点になってきます。


どんなに売上を上げても、赤字続きの企業は長続きしません。

加えて、いち企業の努力だけではいかんともしがたい世の中の流れ(業界全体の縮小など)もあります。

自身の志望する企業が、10年先も50年先も継続しうるビジネスなのかということを、ぜひ視野に入れておいてください。

企業研究にIR情報が必須なワケ - 渋谷で働く人事のブログ

健全性

どんなに社会貢献性の高い立派な仕事だろうと、収益性の高いビジネスモデルだろうと、それが従業員の犠牲のうえに成り立っていた場合、多くの人にとってその企業で働く意義は薄れることでしょう。

電通の事件をきっかけに働き方改革が大きく取りざたされるようになりましたが、いまだに環境の整っていない企業が数多く存在しています。

従業員に対して健全であることはもちろん、コンプライアンスを含め様々なステークホルダーに対して誠実であるかどうかも重要です。


一般的な社会人の場合、仕事に費やす時間は膨大なものになります。

1日16時間活動するとして、通勤の行き帰りも含めるとそのうち12時間以上が仕事という人も少なくありません。

実に起きている時間の7~8割程度を仕事に使うのですから、誰にでも胸を張れるような仕事をしたいものですよね。

ブラック企業の見破り方 ①四季報編 - 渋谷で働く人事のブログ

ブラック企業の見破り方 ②HP編 - 渋谷で働く人事のブログ

ブラック企業の見破り方 ③採用情報編 - 渋谷で働く人事のブログ

ブラック企業の見破り方 ④選考編 - 渋谷で働く人事のブログ

価値観

これらを踏まえたうえで、その企業の目指すところが自分の価値観に合致しているかを確かめていきましょう。

HPやパンフレット、会社説明会などで謳われている「企業理念」や「求める人材像」に照らして、確認していきます。

ここはフィーリングに左右される部分ですので、パッと見の印象で判断してもよいかもしれません。

貢献性・収益性・健全性は左脳で見極める部分ですが、価値観については数値化・明文化できない部分も多いでしょう。

右脳をフル活用して、その会社が大切にしていることがシックリくるか、こないかを判断してください。

採用HPで注目すべきポイント - 渋谷で働く人事のブログ


もちろんそのためには、自身の大切にしたいポイントが何なのかを自ら認識していなければいけません。

自己分析が不安な方は、下記のエントリーも参考にしてください。

【超初心者向け】自己分析って何するの? - 渋谷で働く人事のブログ

おわりに

もちろん、すべてを兼ね備えた企業は稀ですし、そんな会社でなければいけないというわけでもありません。

収益性が低かろうが、コキ使われようが、その仕事がしたいんだ!という人にはこんな分析は意味を持たないでしょう。


しかし、仕事に全てを捧げたいという方を除けば、これらの視点はクオリティオブライフの向上に欠かせないもの。

収益を圧迫する社会貢献や、素晴らしいビジョンの陰で従業員を酷使するような企業の犠牲には、ならないでくださいね。