こんにちは、渋谷で働く人事のブログです。
業界研究・企業研究の定番といえば、なんといっても東洋経済から出版される『就職四季報』です。
「会社四季報」と同じく掲載企業からスポンサーフィーを取らず、独自の取材・アンケート結果を掲載しています。
会社がもとめる人材像、新卒入社3年後の離職率、平均年収はもちろん、採用実績、残業状況、有休取得状況などの聞きづらい情報までまとめて掲載されているため、
正しく活用すれば、その会社で働くイメージをありありと想像できるでしょう。
しかし、何も考えずに眺めるだけでは、活用できません。
就職四季報で重点をおいて見るべきところは、以下の3点です。
情報開示度
個別の項目に関するポイントではありませんが、どれだけ多くの項目に回答をしているか、という点にまずは注目しましょう。
「就職四季報」は「会社四季報」で有名な東洋経済新報社が発行している、就職活動者向けの企業情報誌です。
エントリーや試験の情報、給与体系や福利厚生など就職先としての各会社のデータを揃えたものです。
情報開示に積極的であるということは、それだけ学生に自社のことを正しく理解してもらおうという姿勢である証拠。
入社後も風通しの良い環境が待っている可能性があります。
逆に非開示の項目が多い企業は、知ってもらおうという意欲が低いか、知られたくないと考えているかのどちらか。
例えば2017年版では、初任給の内訳が項目として追加されましたが、これを開示した企業は半数強。
みなし残業などで見せかけの高給を作り出していた企業は、内訳を出したくても出せないのかも知れませんね。
あなたの志望企業はどちらでしょうか?
3年後新卒定着率
上記を踏まえ、個別の項目についても見ていきましょう。まずは、3年後定着率。
これは文字通り「新卒で入社したうち、3年後も残っている割合」を表す指標で、企業HPでは公表されないことがほとんど。
この数字が大きいほど、会社を続けたくない、もしくは続けられない理由が存在していると推察されます。
一般的に3割がボーダーとされ、ブラック企業かどうかをはかる一つの指針にもなります。
回答拒否にしている会社は、要注意かもしれませんね。
営業利益
営業利益とは、売り上げから原価や一般管理費を引いた、いわゆる会社の儲けです。
これが年々縮小しているようでしたら危ないと考えて良いでしょう。
儲けが少なくなれば、その分やりたいことをやれなくなっている可能性が高いからです。
おわりに
定年まで働くことを考えれば、就職先とは40年近い付き合いになります。
いっときの流行りやイメージだけではなく、財務や収益の状況、職場環境などもしっかり見極めてくださいね。