渋谷で働く人事のブログ

渋谷区の一部上場企業で、新卒採用を担当しています。年間1,000名以上の就活生と会う中で感じることや、日々の考えをシェアします。

人事はグループディスカッションで何を見ているか

こんにちは、渋谷で働く人事のブログです。多くの学生がエントリーする人気企業の選考では、足切り・ふるい落としのためにグループディスカッションが導入されていますが、採用担当者がどのような観点で学生を評価しているか、皆さんはご存知ですか?

グループディスカッションでは、目立てばいい、相手を言い負かせばいい、というわけではありません。また、チーム全員が合格になることもあれば、逆に全員が不合格という憂き目にあうこともあります。そんな中で高評価を得るには、どのようにふるまえばよいのか。今日はそんなことを書いてみました。

着眼点

まず前提として、グループディスカッションとは言ってもグループ内での相対評価をしているわけではありません。議論のプロセスを通じて学生の思考力やコミュニケーションスタイルを観察し、その学生が自社にフィットしそうか、よいアウトプットが期待できそうか、そんなところが評価ポイントになります。また、知識の多寡が評価に直結するわけでもありません(知識の豊富さは思考の引き出しの多さにもつながるので、相関はありますが)。決まった答えのない命題について問われることもあり、ストレス下で初対面の人間といかに協力体制を構築し、質の高い議論を展開できるかを見ていると思ってください。

思考・発言の質

これを理解したうえで、どのような行動や言動が高評価につながるか、考えてみましょう。まずは、自分なりの意見を構築できているかがポイントになります。問いに対する自分の意見をしっかりと持ったうえでないと、他人の発言に振り回されるだけになり、貢献度は低いとみなされます。ちなみに就活対策本などで「タイムキーパーをやれ」「司会(議論の進行役)をやれ」などという記載を拝見したこともありますが、これは「何もせずボーっとしているよりマシ」程度にお考えください。採用担当者の目はそんなことではごまかせません。

チームへの貢献

また、さらに大切なポイントがあります。それは、人の話を聞くことができるか(他人が話しやすい雰囲気を構築するよう努めているか)、他人の意見を受け容れることができるか(自分の主張と対立する意見でも、最終的なアウトプット向上につながると判断したら受容できるか)、という点です。仕事はチームプレイです。全員がリーダーである必要はありませんし、全員が仕切り屋だったらかえって議論は迷走することでしょう。大切なのは、アサインされたチーム全員が力を出し切れるよう務めること。他メンバーのキャラクターを把握し、「チームの雰囲気をよくする」ことができれば、高評価につながります。

まとめ

採用担当者は、グループディスカッションを通じてあなたの「入社後の働き方」をイメージし、組織の雰囲気にフィットするかを見ています。会社の組織風土や社員のキャラクターにより何が評価されるのかは微妙に異なりますので、必勝法はありません。
しかし、チームのアウトプットを底上げするよう務めることは、どんな組織のどんな場面でも求められる最低限の素養。上記のポイントを意識し、取り組んでみてくださいね。