こんにちは、渋谷で働く人事のブログです。
このブログを読んでいただいている方には、絶対にこんな就職活動をしてほしくないと思い、このエントリーを書いています。
それは、「入社することがゴールになっている」就職活動です。
手っ取り早く内定をゲットするには
入社をゴールとして考えるならば、大量にエントリーを出す(=多くの会社にアプローチする)のがゴールへの近道です。
現在の有効求人倍率は1.7倍、つまり規模や業界を限定しなければ、求職者を求人が上回っています。
そんな状況なわけですから、そもそも就活生のほうが有利なのです。
また、数をこなせばそれだけ経験も積めるため、選考を通過する確率も上がっていきます。
「合わない会社」に入るとどうなるか
しかしそれでは、あなたに合う会社を見つけることはほぼ不可能。
多くの会社にエントリーすればするほど、1社あたりの投下時間は減少し、自分に合った会社を見抜くことは困難になります。
こうして「合わない会社」に入社した人材が、やがて「やっぱり自分にこの会社は合ってなかった…」と辞めていく。
そしてこれが新卒3年以内離職率3割という日本の現状を創り出しています。
このケースでは、就活生も、企業側も、どちらも幸せになることはできません。
若干の違和感を感じながら入社したとしても、結果として数年後には0から就職活動を始めることになってしまいます。
履歴書には短い職歴が書き込まれることになり、次の面接でその点を深堀りされ、結果として劣悪な労働環境を選ぶことになってしまうかもしれません。
このような風潮になった原因
ナビサイトの全てを否定するつもりはありませんが、一時期「一括エントリー機能」が批判をあびたように、エントリーのハードルが下がったことが挙げられます。
求職者の利便性を追及した結果、企業側には「採用をするためには広告を多く出す(出さなければ採用できない)」という考え方が生まれました。
それが大量の情報が氾濫することを呼び、よりいっそう見極めが困難になる。
学生は仕方がないから大量にエントリーを出して、どこにエントリーをしたかも忘れてしまう。
そしてたまたま目に付いたところの選考に参加し、内定が出た中から相対的に良さそうな企業に入社するという、極めて受動的な就職活動を行うようになってしまったのです。
おわりに
採用に携わる身としては、1人でも多くの学生に後悔のない就職活動をしていただきたいと日々思っています。
このブログではこれからも「自分に合った会社を見つける方法」、「その会社の選考を通過するためにできること」、「入社後、幸せに働くための考え方や視点」を伝えていきます。