こんにちは、渋谷で働く人事のブログです。
もともとはネットスラングから発祥した言葉であり明確な定義はありませんが、厚生労働省では「一般的な特徴」としつつも、下記の3点をブラック企業の要件としています。
①労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す
②賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い
③このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う
(厚生労働省HP 「ブラック企業」ってどんな会社なの?より)
新卒でブラック企業に入社してしまうような事態は、誰しも避けたいもの。
今日は、ブラック企業にありがちな採用選考の手法について、お伝えします。
説明会での演出が派手
まず、会社説明会にパフォーマンス要素が強い企業は、ブラックが多いと言えます。
スモークやレーザー、BGMなどが内容よりも印象に残るといった、「演出過剰」なパターン。
採用担当者がやたら元気で声がデカい、不自然なまでに笑顔で接してくるといった、「人物が不審」なパターン。
ブラック企業は、より多くの学生を集めるため、派手な手法を好みます。
これらはすべて、不都合な実態から目をそらさせつつ学生を集めるための手法です。
まともな企業であれば、事業やビジョンなどの「内容」で学生を惹きつけるものです。
選考プロセスが特徴的
また、選考プロセスに100kmウォークや山登り、無人島での合宿などといった体力要素を取り入れたがるのも、特徴のひとつです。
ランナーズハイという言葉があるように、極端な疲労状態は快感につながり、達成感や志望度の向上につながります。
実際は企業からの指示で課題に取り組んだに過ぎないのですが、「ここまでの労力をかけたのは、僕(私)はこの会社がそれだけ好きだからだ!」と、脳が勘違いしてしまうのですね。
しかし実際には思考力が低下しているため、まともな判断はできません。
ひらたく言うと、「騙されやすい」状態になっているだけです。悪徳商法と同じです。
面接が極端に長い or 短い
選考フェーズにもよりますが、一般的に新卒採用選考における面接時間は30分~1時間程度のケースが多いでしょう。
10分程度の極端に短い面接や、2時間を超えるような極端に長い面接も、ブラック企業によくある特徴のひとつです。
短い場合は、応募者の人間性を見極めるという面接本来の目的ではなく、単に「労働力として使えるか」を判断しています。
使えなかったらまた新しく採用すればいい、程度の考えであり、社員の幸せは度外視しているといえるでしょう。
長い場合は、ロックオンして何としてでも入社させようという「堕とし」モードに入っていると考えられます。
こちらも長時間の面接により思考力を低下させ、YESと言わせることが目的になっている可能性があるので気をつけてください。
おわりに
もちろん、これが全てというわけではありませんが、自分の身を守るためにも、ブラック企業を見分ける基準は知識としておさえておいてくださいね。