渋谷で働く人事のブログ

渋谷区の一部上場企業で、新卒採用を担当しています。年間1,000名以上の就活生と会う中で感じることや、日々の考えをシェアします。

面接の入室時に意識すべきこと

こんにちは、渋谷で働く人事のブログです。


面接では第一印象が大切。これは誰もが知っています。

ところでこの「第一印象」というのは、会話の導入ではなく、移動時や入室時の立ち居ふるまいから。

面接会場のある建物に入った時点で、面接は始まっているという気持ちで臨んでも、決してやり過ぎということはありません。


もちろん印象だけで合格になることはありませんが、第一印象の良し悪しは、その後の面接評価にも影響を与えかねません(ハロー効果とは)。

完璧にできている人は意外と少ない、入室時に意識してもらいたいポイントについて、お伝えします。

ノック~ドアを開ける

ドアが閉まっている場合は無言で開けずに、必ずノックをします。

その際「室内に聞こえるように」気をつけてください。


中指を軽く曲げ、第二関節で「コン、コン、コン」とノックしましょう。

返事がなかった場合、中まで聞こえなかった可能性がありますので、少し強めにもう1度繰り返してください。

準備中の可能性もあるので、この段階ではまだドアは開けません。


室内の準備が整っていれば、「どうぞ」や「お入りください」など、入室を促す返事があります。

しっかりと返事が聞こえてから、できれば一呼吸おいて、ドアを開けてください。

もし2回以上ノックしてそれでも返事がない場合は、案内係の方がいたら開けてもよいか聞いてください。

案内係がいない場合は覚悟を決めて、ゆっくりと静かにドアを開けましょう。

入室~ドアを閉める

面接官の目を見て、「失礼いたします」と挨拶をしましょう。

わざとらしくない程度の笑顔で、相手にハッキリと聞こえるよう、元気に発声してください(ただし大声はNG)。

なお、タイミングはさほど気にする必要はありませんが、個人的には完全にドアを開けた状態、室内に踏み込む前に一度「失礼いたします」と仰っていただくと、好印象です。


ちなみに、ドアを閉めるときに後ろ手で閉めるのはマナー違反です。

とはいえ、背中(お尻)を向けられるのを不快に感じる面接官もいるかも知れませんので、半身になって閉めるのがよいでしょう。

「ガチャン」と音を立てるのは聞き苦しいもの。ドアノブを回した状態で、そっとドアを閉じてください。

自己紹介~着席

ドアを閉じたら面接官のほうに向き直り、姿勢を正して礼をします。

このとき、「お名前を教えてください」「学校名とお名前を教えてください」など言われたら、その通りに名乗ってください。

特に指定がない、あるいは「自己紹介をしてください」のように曖昧な場合は、「○○大学の×× ××(フルネーム)と申します。本日は、よろしくお願いいたします」でよいでしょう。


最後に、椅子に勝手に座るのは、マナー違反です。

面接官から「お掛けください」と着席を促されたら、「失礼いたします」と一礼して着席しましょう。


荷物は床に置きますので、きちんと自立するカバンにしましょう。

椅子の脚に立てかけるのは決して美しいものではありません。

なお、「お荷物はそちらに置いてください」など指示があった場合は、それに従ってください。

おわりに

これら一連の流れを淀みなくできるよう、自宅や学校などで何度も練習しておくことをオススメします。

可能であれば家族や友達などに見てもらうか、スマホで録画しセルフチェックをしましょう。

意外な見落としや、不自然なところが見つかるかもしれませんよ。

ジツは企業研究に最適!CSRレポートの正しい使い方

こんにちは、渋谷で働く人事のブログです。

自分に合った企業を見つけるためには、企業の特徴を理解し、相性を見極めるための企業研究は欠かせません。

そんな中、自分で情報を集める能力・意欲の高い学生の間では、企業研究のためにCSRレポートを利用する方が増えています。

とはいえ、学生向けに読みやすく作られているものではないので、はじめは敷居の高さを感じるかも知れません。

実際に手に取ったことがない、どんなところに気をつけて読めばよいのか分からないという方に向け、CSRレポートを読む上での注意点やポイントについてお伝えします。

CSRレポートとは

CSR報告書」 とは 企業が、環境や社会問題などに対して企業は倫理的な責任を果たすべきであるとするCSR(企業の社会的責任)の考え方に基づいて行う、社会的な取り組みをまとめた報告書のこと。 持続可能性報告書とも呼ばれる。

環境、労働、安全衛生、社会貢献などに関する情報や、事業活動に伴う環境負荷などを幅広く公開する。

(「緑のgoo」より)

このように、CSRレポートは財務や事業の概況だけでなく、地球環境や地域社会への貢献、労働環境への配慮などについても知ることができる有効なツールです。

社会貢献や自己実現が企業選びの基準として重視される傾向にある昨今では、CSRレポートを企業分析の一環として利用することが、いずれ一般的になっていくでしょう。

なにを読み取るか

2015年9月、国連総会で2030年までの「持続可能な開発目標(SDGs)」が採択されたことからも分かるように、地球を取り巻く社会課題に、企業もより積極的に取り組むことが求められています。

CSRレポートからは、その会社がビジネスを通じてどのような社会課題に、どのように取り組んでいるのか(取り組もうとしているのか)を読み取ることができます。


その会社が何を最重要課題として認識しているのか、その課題に対して具体的にどのようなチャレンジをしているのか。

採用HPで言っていることと矛盾はしていないか、トップメッセージでは何に言及しているのか、労働環境の改善に向けどのような施策を取っているのか。

自分が実際に入社したらどんな場で働くことになるのかを思い描きながら、読み込んでいきましょう。

まずはこのあたりから

東洋経済オンラインで、最新版のCSR総合ランキングが掲載されています。

自分の興味ある企業が何位くらいなのかをチェックするだけでもよいですが、ぜひとも各社のHPを訪れて実際のCSRレポートを読んでみてはいかがでしょうか?

過去数年を比較してみても面白いかもしれませんね。

最新版!「CSR総合ランキング」トップ700社

もちろん、業態や企業規模によって取り組みの内容(規模)は大きく異なります。

また、CSRに力を入れているからといって、イコール万人に最適な企業というわけではありません。

CSR情報は、あくまでその会社の姿勢を計るという指標のひとつに過ぎないということを、お忘れなく。

おわりに

就職活動時には、多くの学生が限られた時間と情報の中で、企業のことをより深く知ろうと努力しています。

企業のWebサイトや会社案内だけでなくCSRレポートも読むことで、多角的な分析・理解につながります。

ぜひ、活用してください。

面接前に気をつけてもらいたい、たった1つのこと

こんにちは、渋谷で働く人事のブログです。

今日は前置きはありません。タイトルどおり、面接の前に気をつけていただきたい、たった1つのことをお伝えします。

身だしなみの基本

身だしなみの基本は、「私はあなたに会うにあたり、TPOを意識して気遣いををしましたよ」と(言外に)相手に伝えることです。寝ぐせを直すのも、ヒゲを剃るのも、(女性であれば)メイクを整えるのも、すべては相手への配慮。場にそぐわない身なりで相手を不快な思いにさせることを避けるため、ですよね。

かつて、「人は見た目が9割」という書籍がベストセラーになりました。内面の良さはなかなか判断しづらいため、特に初対面では、外見である程度の判断がくだされてしまいます。「外面なんかじゃなく、内面を見てほしい」という人もいますが、内面を見てもらうにはまず外面を認めてもらうことが第一歩です。

外見によるバイアス

就職活動において、この傾向はよりいっそう顕著になります。というのも、就活生と採用担当者では立場も考え方も違う。選考プロセスの終盤になればなるほど、面接官のポジションも年齢も上がるのが一般的でしょう。20歳の学生と、入社ウン10年の人事責任者とでは価値観がまったく異なるものですからね。

人事責任者ともなれば良くも悪くも「自分は人を見る目がある」という自負のある方も多いでしょう。もちろん実るほど頭を垂れる稲穂のような謙虚な大勢知っておりますが、「一目見ればソイツがどんなやつなのかはだいたい分かるよ」と豪語されるような方がいらっしゃるのもまた事実。とにかく第一印象が大切だと思ってください。

たった1つのこととは

以前に面接をした学生で、こんな方がいました。彼はいわゆる上位校に在籍をしており、成績も優秀。部活動にも積極的に取り組んでおり、しかもそれを嫌味なくサラッとアピールできる好人物。いわゆる就活エリートです。入社後のビジョンも明確で、数年後には責任あるポジションで活躍をすることが容易にイメージできました。

しかし、鼻毛が出ていたのです。「本日は、よろしくお願いします!」と挨拶を交わし、顔を上げた彼の「ソレ」に気づいた瞬間、私の中で彼の印象は「鼻毛」になりました。志望動機がどんなに立派であろうと、鼻毛。部活動について熱く語っていても、鼻毛。もちろん仕事ですのでやるべきことはやりますが、会話に集中するのが非常に難しかったのを憶えています。

おわりに

お願いです。学生の皆さんは、何はさておき面接前に「鼻毛が出ていないか」を鏡でチェックしてください。トイレのついでであれば、5秒もかかりません。一生懸命考えた志望動機が鼻毛に敗北するなんて、やりきれないですよね?
鼻は顔の中心です。これをおろそかにしたがゆえに涙を飲む学生が1人でも少なくなることを、切に願います。

資格による就活の有利・不利について

こんにちは、渋谷で働く人事のブログです。

例年、就活対策で資格の取得を目指す大学生が大勢います。このブログをご覧になっている方の中にも、いらっしゃるかも知れませんね。

確かに役立つケースもあるのですが、採用担当者としては、それを期待して資格取得を目指すのは少し違うんじゃないかな、と思う次第です。

今日は、就職活動における資格の有効性について、書いてみました。

資格は手段であり、目的ではない

はじめに断言しておきますが、万人に共通の「有利になる資格」なんてものはありません。就活で有利になる資格を知りたいと思ってこちらのページを訪れた方を落胆させたかもしれませんが、その理由についてまずはご説明をします。

なぜ資格を取るのか。それは、「○○という仕事において必要な××という知識・スキルを持っている裏づけがほしいから」であり、就職活動において有利になる資格があるとすれば、「その資格を持っていることが、特定の業界で成果を出すための要素を備えているという証左になるから」です。すなわち、本来であれば業界によって、会社によって求める資格は異なるものなのです。

有利になる(かも知れない)資格とは

仕事と直結する資格は、受ける業界によっては有利(というか必須)です。例えば不動産業界における宅建保険業界におけるFP、証券業界における簿記など。これらに関しては、その業界に対する志望度の高さをアピールする材料にもなりますので積極的に取得しましょう。
というかどうせ入社後に取らなければいけなくなるので、時間に余裕のある学生のうちに取得しておくことをオススメします。入社後にその分の時間が浮く=他のインプットに使える、ということになりますからね。

しかし注意点として、志望業界とは別の業界で必須となる資格を取得していると、志望度を疑われるリスクがあるということが挙げられます。また、独立開業が可能な資格(行政書士、税理士、中小企業診断士など)も場合によっては「ウチの会社で数年経験を積んで、独立したいのかな?」という見方をされる可能性もあります。

理由を説明できるか

就職活動における全てに関して言えることですが、「どんな資格を持っているか」ではなく「なぜその資格を取った(取ろうと思った)のか」が最重要ポイントです。その資格を取得した理由を、自分の考えに基づいて、自分の言葉で、自分のキャリアプランと関連付けて語ることができますか?それができなければ、どんな立派な資格も単なる飾りにすぎません。

逆に言うと、それさえできれば一見して就活にまったく関係のなさそうな資格であっても、大いにアピールポイントになります。ただし、単に面接のネタづくり・インパクトを狙って珍しい資格を取得しようと考えるのは浅薄で本末転倒、一種のギャンブルです。大いに盛り上がるケースもありますが、「???」となる面接官もおりますから、そのつもりで。

おわりに

あなたとまったく同じバックグラウンドを持って、まったく同じ活動をしている人はいないのですから、万人に有効な資格なんてあるはずがない。
これから資格取得を目指している方は、「なぜその資格を取りたいのか」「それが希望の業界で(あるいは自分のキャリアで)どのようなプラスになるのか」をよく考えてから、大切な時間を投資するようにしてくださいね。

「求める人材像」は信じてよいのか?

こんにちは、渋谷で働く人事のブログです。

企業の採用HPには、各社なりの「求める人材像」が踊っています。

・「自分に妥協しない人」=“甘くない人”
https://idc.disc.co.jp/ucc/recruit/index.html

・自ら変革することができ、業界の既成概念にとらわれない新しい発想ができる人材
http://www.nyk.com/recruit/

・過去の経験にとらわれず、変化に適応して、柔軟に対応できる人
・変化をすばやく察知して、行動し、チャンスとして捉えることができる人
・常に自己を磨き、向上させようとする意思のある人
http://h50146.www5.hp.com/info/hr/career/talent.html

・強い意志を持ち、自ら行動する人
・周囲と協働し、より大きな力を生み出す人
・やりとげる責任感を持つ人
http://www.mitsubishielectric.co.jp/saiyo/graduates/recruit/personality/?link=topdnav

・高い志を持ち、仕事に情熱を持って打ち込める人物
http://micro.rohm.com/jp/employment/fresh/statue.html


さて、これらはどこまで鵜呑みにしてよいのでしょうか?

あくまで最大公約数

当たり前のことですが、いくら「求める人物像」を定義し、掲げているからといって、社員がそんな人ばかりというわけではありません(何人かOB訪問をすれば、すぐに分かると思います)。これはあくまで「活躍しやすい人材」「理想とする人材」です。そもそも全てに当てはまるような人物であれば、そこの会社に限らずどんな環境におかれても一定の成果は残せることでしょう。

また、採用担当者が掲げる人物像と、現場が本当にほしがる人物像がマッチしていないこともありえます。ある現場では「文句を言わず素直に従う人材」を必要としていても、HPには「現状を改革できる人物」がほしいと謳うことだってあるのです。

自分の目で見極める

HPは不特定多数の目に触れる場です。つまり就活生だけでなく、様々なステークホルダー(社員やその家族、ユーザー、株主など)も見る可能性があります。それゆえ、CSR的な観点からあまり生々しいホンネは隠されることがあるという特性もあります。

結局のところ、「説明会で話している社員の様子を観察する」「選考でオフィスを訪問した際に、社内ですれ違う社員の様子を見る」「OB訪問をして本当のところを聞く」といったように、足で情報を見つけにいくことが大切になります。

結局、新卒に求めるものは共通している

最初に挙げた各社の「求める人物像」を見れば、表現は違えど内容が似通っていることはお気づきになられたかと思います。つまるところ、「自ら行動を起こし」「周りとコミュニケーションを取りながら」「熱意を持って取り組めること」が大切。

すなわち面接その他の選考過程においては、自分が「そういう人物」だということを採用担当者に伝え理解させることが、最重要課題になるわけですね。

おわりに

とはいえ、会社によってカラーがあるのも事実。自分の経験や考え方に、その会社の「求める人物像」を体現するものがあるのなら、積極的にアピールしていくとよいのではないでしょうか。

企業理念は疑ってかかれ

こんにちは、渋谷で働く人事のブログです。昨日は採用HPで着目すべきポイントとして「企業理念」を挙げましたが、そもそも「企業理念」って何なのか?それが本当に経営方針や組織風土に反映されているかは、どうやって見極めればよいのか?とお考えの方もいるかも知れません。
就職を検討する上での大きな要素である、企業理念。今日はそこの見極めに言及します。

企業理念の定義

企業理念、経営理念、ビジョン、ミッション、バリュー、社訓などなど会社により、人により呼び方は様々ですが、私はザックリと「ある会社が大切にしている、事業や経営の基盤となる価値観・考え方」という理解をしています。例えば以下のようなものが挙げられますね。どれも会社のカラーが現れた、素晴らしい理念の数々だと思います。

・自由でみずみずしい発想を原動力に すばらしい夢と感動 ひととしての喜び そしてやすらぎを提供します(オリエンタルランド

・服を変え、常識を変え、世界を変えていく(ファーストリテイリング

・産業人タルノ本分ニ徹シ 社会生活ノ改善ト向上ヲ図リ 世界文化ノ進展ニ寄与センコトヲ期ス(パナソニック

・私たちは、新しい価値の創造を通じ、社会からの期待に応え、一人ひとりが輝く豊かな世界の実現を目指す。(リクルート

・人々の心を豊かで活力あるものにするために-ひとりのお客様、一杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティから(スターバックスコーヒー)

「よい企業理念」とは

それでは、何が「よい企業理念」なのか?コレに関しては、面白法人カヤック様の「いい経営理念の定義と、他社の経営理念」(https://www.kayac.com/vision/philosophy)という記事が示唆に富んでいたので、以下に引用します。

(引用ここから)
ちなみにいい理念の定義を、カヤックでは下記のように考えています。

1.成長性を示唆していること
2.理念から戦略&戦術のヒントがあること
3.社会に貢献するものであること

会社が成長すべきか否かは意見の分かれるところかもしれません。ですが、会社というものは成長すべきものと考えますし、その成長過程でこそ、中で働く社員も成長できると考えています。

理念から戦略や戦術が見えることもそれなりに重要です。理念が漠然としすぎると何をする会社なのかがわかりませんし、迷った時の羅針盤になりえません。解釈は人それぞれでよいとしても、その言葉を聞いてどんなことを自分がすればよいのか、何らかのイメージがわいてくるようなものであると良いと思います。

そして最後は、どんな形であれ社会に貢献するという思いが理念に込められていることです。成長していくと社会的責任が増えてきますから、最終的には社会に貢献する会社しか存続できないと思うからです。
(引用ここまで)

つまり、「耳に心地よい」だけではなく、その会社のブランドを体現し、社員の行動規範となり、社会貢献につながるものでなくてはならないのですね。

企業理念は疑ってかかれ

とはいえ、理念においてそれらしいことを謳うのは、どんな会社にでも可能です。人を見るときも一緒ですが、大切なのは「何を言っているか」よりも「何をしているか」。すなわち、実際の事業や制度が、理念を反映したものになっているかで推し量ることができます。

「人が大切です!」と言っている会社がサービス残業を強要したり、「お客様第一」といっている会社がリコール隠しをしたり、「株主価値を大切にします」という会社が粉飾決算をしたり、言行の不一致は枚挙に暇がありません(このあたりはHPからは読み取るのが難しいので、OB訪問や企業説明会を活用してください)。

「言っていること」がシックリ腹に落ちること。そして、「言っていること」と「やっていること」が一致していること。そんな会社に出会えれば、たとえ経営者が変わろうと、事業内容が変わろうと、希望の部署に配属されなかろうと、志を持って働いていけるのではないでしょうか。

おわりに

理念は理念として、まず素直にココロで(主観的に)感じる。そのうえで、実態との乖離がないかをアタマで(客観的に)判断する。この二段構えが大切なのではないかと思います。

採用HPで注目すべきポイント

こんにちは、渋谷で働く人事のブログです。

お目当ての会社のHP、どんな方でも1度や2度は見たことがあるでしょう。

そんなとき、イベント日程だけ確認しておしまいにしていませんか?

ひと通り目を通しているよという方も、それぞれのページから何を読み取るべきか、理解できていますか?


今日は、企業のHPを見る上で意識していただきたいポイントをお伝えします。

初級:事業内容、待遇、福利厚生

おそらく、このあたりは誰しもが目にするところでしょう。

しかし、この部分だけでもキチンと読むことで差別化が可能です。


例えば、ある企業に「誰もが知っている花形事業」と「知られてはいなくても力を入れている事業」が存在したとしましょう。

面接で「当社で挑戦してみたい仕事はありますか?」といった質問をされたときに、100人中90人くらいが前者を挙げる中で、後者に言及する学生がいたら採用担当者は何と思うでしょうか?

グループ面接であったりしたら、より強い印象が残ります。


また、待遇(勤務条件)や福利厚生について知っておくことは自分を守ることにもつながりますし、

「何か質問はありますか?」に対して「HPに書いてあることを聞いてしまう」という愚を避けることができます。

一度は目を通しておいてくださいね。

中級:社員インタビュー

ここを好んで読むという方も、多いかも知れません。

やはり「顔が見える」「実際の仕事内容を語っている」ということで、イメージが湧きやすいのでしょうね。


このページの効能は、まさに「自分がその企業で働いている姿をイメージする」ことができる点にあります。

ワーカホリック寸前まで働きたいのか、私生活とのバランスを大切にしたいのか。

お客様に感謝される仕事をしたいのか、大きな金額や案件を取り扱いたいのか。

ロールモデルを見つけるにも良いかもしれませんね。


ただし、どんな企業もここにはエース級の社員を投入しているということを忘れないでください。

キラキラ輝く素敵な社員ばっかりいるという幻想をいだいて入社するとギャップに苦しむことになるかもしれませんので、その点はご注意を。

上級:トップメッセージ、企業理念

少々固い文章だったりすることもあるので、避けている方はいませんか?

気楽に読むというよりは腰をすえて読むことになりますが、ここは最重要ポイントです。


というのも、トップ(社長であったり採用責任者であったり、ポジションは企業によりけり)のメッセージでは、必ず「その会社が求める人材」に言及しているからです。

明らかに書いていなくても、行間を読むことで必ずや浮き彫りになってきます。

というかトップメッセージを載せる目的がそれだったりしますので。


また、企業理念はその企業の進む道だけでなく、雰囲気や組織風土を決定づけるもの。

ここに違和感があったら、あなたはその会社で幸せになることはできません。

少なくとも、多くの社員は企業理念に共感をして入社を決意しています。

多様な価値観の中で働くことと、価値観の異なる(一様な)人たちに囲まれて働くことはまったくの別物。

企業理念を「いいな」と思えるか、直感を大切にしてくださいね。

おわりに

自分が実際に作っている側だからこそ言えますが、採用HPは情報の宝庫。

まともな企業であれば、選考を受けに来る学生には知っておいてもらいたいメッセージを、これでもかと詰めこんでいます。

にもかかわらず、大多数の学生はスルーしてしまいがち。

皆さんはぜひ隅々まで読み込んで、企業のメッセージをしっかりキャッチしてください!